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ワインセラーへの取り組み


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COLD3の歴史は、1949年、木製の冷蔵庫を手掛けたことから始まります。
当時、冷蔵庫といえば、一部、外国製のものが輸入されていましたが、一般的には、氷で冷やす
木製の冷蔵庫が主流でした。
その仕組みはいたってシンプル。
木製の箱にブリキを貼り、フェルトや木炭で断熱し、上部に氷室を設置して下部の食品を冷やすのです。
(現在でも、このような冷蔵庫は寿司店などで使われることがあります。)
時代とともに冷却方法や装置が進化して、現在の冷凍・冷蔵庫になりました。

ワインセラーへの取り組みをはじめたころ、最も重要視したことは何か――
それは、ヨーロッパのカーブ(地下ワイン室)のような自然な状態を保つことでした。
カーブには、風や振動、そして音さえありません。
 通常の冷却システムでは風で庫内を冷やし、また冷却ファンを使用するためどうしても風や振動が起きてしまいます。何か方法は無いかと思い至ったのが、創業当時、製造していた冷蔵庫です。
そしてこれまでの様々な方法を組み合わせ、試行錯誤をかさね、たどりついたのが、COLD3式(自然冷却方式)ワインセラーなのです。
通常、大型のワインセラーでは、庫内の温度を一定に保つために、ファンを使います。
しかし、ファンによる庫内温度の均一化を図ると、風が発生してしまいます。
風だけではありません。冷却ファンの音、振動まで発生するのです。
(冷却ファンによる風、音、振動は対策を講じても消すことはできません。)

そこで、考えたのが、『何とかして、ファンを設置しないで、冷却することはできないだろうか』
ということです。
大前提としてあるのは、ふたつのことがら。
ひとつは、ワインの種類によって保存温度帯が異なること。
ふたつめは、冷たい空気は下に落ちるということ。

このふたつの特性がそのまま活かされているのが、自然冷却式ワインセラーです。

ワインセラーに冷却ファンを設置し、庫内温度の均一化を図るのは、同じ温度帯のワインを保存するため。つまり、通常2つの温度帯のワインを保存するためには、2つの冷却装置、冷却庫が
必要となります。

上部から冷気を落とすことで、冷気の特性(冷たい空気は下に落ちる)を利用して、
2温度帯(10~14℃)の温度をひとつの庫内に保つことができるのです。
(木製冷蔵庫の仕組みと同じです。)
冷却器は従来から使われていたコイル式を特殊配列で組み込むことで、表面積をより広くしています。
これによって、風や音、振動が少ない、より自然なカーブの状態に近いワインセラーができるようになりました。

湿 度

ワインセラーの湿度は、通常、平均70%が理想だと言われています。
ワインボトルのコルクが乾いたり、痩せたりすることで、ワインが空気(外気)に触れることを防ぐには、湿度管理は大変重要です。
しかし、ワインボトルを寝かせて保存することで、コルクにワインが触れますから、湿度にはそれほど
敏感にならなくてもよいでしょう。
加湿器などを設置して、湿度に気遣いをし過ぎることで、大切なワインのエチケットやボトル、庫内にカビを発生させてしまうこともあります。
COLD3式ワインセラーは、ファンを使用しないため、極端に乾燥することもありません。
特に加湿器をすることなく、セラー内の湿度が自然に循環するよう“湿度還元方式”で湿度を
一定に保っているからです。